プロフェショナル・ドクターズ

プロフェッショナル・ドクターズ・ネット(プロドク・ネット)は広く一般市民を対象として、循環器病を中心とした生活習慣病の予防・啓蒙に関するさまざまな活動を展開することによって、あらゆる人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献します。

Dr.桑木の 健康閑話2012.05,24 「動悸」がして・・・・・

2012.05.24 Thursday 19:56
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     健康閑話201203

    プロフェッショナル・ドクターズ・ネット 循環器専門医 桑木絅一

     「動悸」がして・・・・・とお医者さんに訴えるとき,具体的にはどのような「症状」を伝えたいのでしょうか?

    心臓がどきどきする,つまり心臓の鼓動が「早い」

    心臓の鼓動が「大きい」(ときがある)

    胸がつっかえるようで「不安」

    何となく「胸苦しい」・・・・・などなど

     テレビコマーシャルに,「動悸,息切れ,気付けに ○○」というのもありますね.この動悸は,胸の苦しさを表現しているように思えます.

     私は,動悸とは「不快に感ずる心臓の鼓動」と定義しています.

    通常は,自身の心臓の鼓動の自覚はありません.しかし,走ったり,熱が出たりすると脈は早くなり早い鼓動を感じます.しかし.これは,不快な「動悸」として自覚されることは少ないでしょう.走れば,或いは熱が出たら,心拍は早くなる,という無意識の自覚があるからでしょう.一方,心拍が早くならなければならない必然性がないとき心拍数が多くなると,不快な「ドキドキ」,いわゆる「動悸」を感じるでしょう.頻拍発作(脈が異常に早くなる発作)では,「ドキドキドキ」と,早鐘のよう心拍になります.手首で脈をとろうとしても,数えられません.心電図で診断しますが,180/分くらいまで,多くなっています(正常は50100/分).逆に,病的に心拍数が少なくなることもあります.(徐脈発作).このときは,「ドキ,  ドキ,   ドキ」とゆっくりした動悸になるでしょう.

    期外収縮という,不整脈があります.これが出現すると,その次の心拍は1回休みになり,脈が抜けることになります.そしてその次の心拍は,それまでより大きくなり,「ドキッ」と感ずるでしょう.

    脈の乱れや数に異常がなくても,「動悸」を訴えることがあります.いやな「胸内苦悶感」と表現されます.これらは,虚血性心疾患や心不全などの心臓病の症状であることがあります.先述の「動悸,息切れ,云々」は,この症状である可能性が示唆されます.これには,私の「動悸」の定義は当てはまりません.心臓の鼓動の自覚がないからです.つまり,私の定義は,心臓の鼓動の自覚があるときに限られます.

    「動悸」が心配で病院を訪れるときは,「動悸」と訴えるより,具体的に,例えば,「ドキドキドキ」とか,「ドキッ」とか,云っていただいた方が私ども医師には,見当が付けやすく,診断につながりますので,おすすめです.

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